私の第二のふるさと横須賀も、年々空が明るくなり星が見えなくなっていることは事実です。変光星観測をやるようになり、これまで以上に夜空の星

を見つめるようになっての実感です。事実私の知るところでも、光の発生源は徐々に増え続けています。ゴルフ練習場の対空照明、パーキングエリアの

照明、遊戯施設のネオン、公園の街灯等上げたらきりがありません。暗い夜道を歩行するよりは、明るいほうがいいにきまっています。何かで読みまし

たが、明るさと犯罪の相関関係について書かれ、暗い場所では犯罪が多発し、逆に明るい場所では犯罪が少なくなるという統計がでていました。

一般的良識からすれば、街灯がつき付近が明るくなることに反対はしないでしょう。むしろ街灯がつくことで喜ばれているのかもしれません。

しかしどうでしょう。その照明装置に問題がありませんか。殆どが笠無しの裸同然の照明、もしくは、笠が付いていても水平より上部まであかりこぼれ

ている物が多いことに気づくでしょう。あかりが天空に向けられたライトアップ照明なんか話になりません。街灯やそれらを今すぐ消せとはとは言いま

せん。道路照明にしても、街灯にしても、最低必要な明るさ、道路・歩道だけを照射すればよいことですから、ちゃんと笠をつけ下だけを照らせば資源

の節約にもつながります。いろいろと調査しているうち、道路照明・街灯・商店街のあかりは何の規制や制約が無いことがわかりました。かなり無法状

態ですから、やりたい放題です。これらを野放し状態にしてきた我々にも責任があります。こういう事を許しているからこそ、ますます夜空が明るくな

ってしまうのです。　横須賀市の行政に訴えても、ある担当者がこう言っていました。「光（光害）に対する苦情は一件もありませんから、対応しよう

とも対応する必要性も考えていません」と。

　星の多く見える環境で育った私が、星に惹かれたのはそこにきれいな星が輝いていたからにほかなりません。皆さんもそうですよね。星を見えなくし

た事は我々の責任でもあります。次世代の人たちに悪口をたたかれないように、今からでも星を取り戻すよう頑張りましょう。そこから逃げていたので

は何の解決にもなりませんよね。悪くしたのも人間なら、よくするのも人間の力で回復させなければ・・・・・・・・・

1995/07/27